ー出張買取でもクーリングオフは可能!適用される条件と申請方法を解説ー
2024.2.9
出張買取でもクーリングオフが適用されるケースがあることをご存じでしょうか。
悪質な出張買取業者による押し買いの被害に遭ったという人は、少なくありません。
被害に遭わないことが一番ですが、出張買取でもクーリングオフが可能であることを知っておくと安心です。
この記事では、出張買取のクーリングオフについて解説します。
クーリングオフとは?
クーリングオフとは、売買や申し込みの契約を締結しても、一定の期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。
クーリングオフは英語で「頭を冷やす」「冷静になる」という意味を持つ「cooling off」という言葉に由来します。
断ることが難しい状況下で締結した契約について、冷静に考え直す期間を設けた制度で、1972年に消費者を守るためにつくられました。
クーリングオフ適用の対象となる取引6つ
クーリングオフはどのような取引にも適用されるものではありません。
例えば、実店舗やオンラインショップからの購入は、適用範囲外です。
では、どのような取引にクーリングオフが適用されるのでしょうか。
クーリングオフが適用される取引は次の6つです。
1.訪問販売
事業者が消費者の自宅などに訪問して、商品の販売などを行う取引です。
キャッチセールスやアポイントメントセールスも訪問販売に含まれます。
2.電話勧誘販売
電話勧誘販売はその名の通り、事業者が消費者へ電話で勧誘をし、契約申し込みを受けます。
3.特定継続的役務提供契約
「特定継続的役務」とは、消費者のスキルの向上や外見の美化などを目的としているが、目的の実現が必ずしも確実ではないサービスのことです。
主に以下の事業者によるサービスが特定継続的役務に該当し、クーリングオフの適用が可能です。
・語学教室
・学習塾
・エステティックサロン
・一部の美容医療
・結婚相談所
4.連鎖販売取引(マルチ商法)
販売組織を連鎖的に拡大して行う取引です。
販売員が個人に販売員として勧誘し、その個人が新たな販売員を勧誘し、次々と販売員を増やします。
5.業務提供誘引販売取引(モニター商法など)
仕事を提供するという口実で、仕事に必要な物品を売ったり研修を受けさせたりして、金銭を請求する取引です。
6.訪問購入(出張買取)
事業者が消費者の自宅などを訪問し物品の購入を行う取引で、この記事で述べている「出張買取」が該当します。
出張買取におけるクーリングオフの適用条件2つ
出張買取はクーリングオフが適用されるとはいっても、条件があります。
クーリングオフをするときには、次の2つ両方を満たしているか確認しましょう。
1.消費者側が意図していない取引である
クーリングオフが適用される条件は、「消費者が意図していない内容の取引であること」が前提です。
自分で出張買取を依頼して、売りたい商品を買い取ってもらった場合は、クーリングオフは適用されません。
では、消費者が意図していない取引とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。
次からは事例を挙げて説明します。
事例1.業者の押しが強く売るつもりのない品物も売ってしまった
貴金属の出張買取を依頼し買い取ってもらったものの、「ハイブランドのバッグも売って欲しい」としつこく交渉され、手放したくなかったがバッグも売ってしまった。
上記の場合は、バッグの買取のみクーリングオフ適用となります。
バッグは売るつもりがなかったため、意図していない取引とみなされ、クーリングオフの適用が可能です。
しかし、貴金属の買取は事前に業者へ依頼していたため、適用されません。
尚、買取を依頼した貴金属の査定価格に納得できないけれど売ってしまった場合も適用外です。
提示された査定価格に納得できない場合は、断る必要があります。
事例2.依頼していないのに買取業者が訪問した
出張買取の依頼をしていないのに、突然買取業者が家に訪れて、品物を売らないと帰ってくれる気配がなく、仕方なく売ってしまった。
そもそも、依頼もないのに訪問して買取を行うことは、特定商取引に関する法律で禁止されています。
そのため、この場合もクーリングオフが適用されます。
2.売買契約を取り交わしてから8日以内である
出張買取においてクーリングオフをする場合は、売主と買取業者とが売買契約を締結した日から8日以内に申請する必要があります。
クーリングオフの交渉時に売買契約書が必要になるので、最低でも8日間は保管しておきましょう。
クーリングオフが適用されないケース
次から紹介するのは、クーリングオフが適用されないケースです。
よって、次に該当する場合は慎重に取引するようにしましょう。
クーリングオフが適用されない品物
品物のなかには、クーリングオフが適用されないものもあります。
どのような品物が適用外なのか、見てみましょう。
・大型家電
・家具
・二輪以外の自動車
・本
・CDやDVD、ゲームソフトなど
・有価証券(株式、債権など)
上記に該当するものはクーリングオフができないことを念頭に置いておきましょう。
店頭買取・宅配買取
店へ出向いて品物を購入する場合やネットショッピングがクーリングオフ対象外であるのと同じように、店頭買取や宅配買取もクーリングオフは適用されません。
これらが対象外とみなされるのは、購入または販売する前に、じっくりと考える時間があり適切な判断ができるためです。
このように、すぐに決断を迫られないような宅配買取や店頭買取は、クーリングオフ適用外です。
出張買取におけるクーリングオフの申請方法
出張買取でクーリングオフをする場合の申請方法を紹介します。
クーリングオフを行うには、買取事業者へ書面またはメールなどの電磁的記録で通知しましょう。
書面の場合は、ハガキでも手紙でも構いません。
尚、クーリングオフが可能な期間内に通知する必要があります。
【クーリングオフ通知に記載する項目】
・買取業者名及び担当者
・買取業者の住所
・売買契約の締結日
・買い取ってもらった品物の名前
・買取金額
・クーリングオフの通知を送付する日付
・自分の名前及び住所
通知の冒頭には「次の契約を解除します」など、契約解除の意志を表明する文言を挿入します。
以下のように、希望する対応を加えても良いでしょう。
「上記日付に締結した契約の解除を希望します。お渡しした(品物名)を返却くださいますよう、お願い申し上げます」
クーリングオフ通知の送付方法
書面で通知を行う場合は、次のうちいずれかの発言の記録が残る方法で送付しましょう。
・内容証明郵便
・特定記録郵便
・簡易書留
上記の方法で送付の手続きをしたときは、受領証と書面のコピーを保存しておくことも大切です。
電磁的記録にてクーリングオフの通知を行う場合は、送信したメールを保存しましょう。
買取業者のWebサイト上にクーリングオフ専用の受付フォームなどがある場合は、必要項目を入力し、画面をスクリーンショットすれば保存ができます。
クーリングオフをする際の注意点
買取業者によっては、クーリングオフの通知先や通知方法などが定められており、売買契約書に記載されている場合があります。
クーリングオフをする際には契約書を参照しましょう。
まとめ
出張買取では、押しの強い業者からの交渉に押されてしまい、売る気のないものまで売ってしまったという被害が度々発生しています。
万が一、意図しない取引をしてしまった場合はクーリングオフをすれば契約を解除可能です。
また、クーリングオフが適用されるかわからないなどの場合は、最寄りの消費者センターにて相談ができます。
「適用されないかもしれない」と思っても、まずは消費者センターに相談してみてはいかがでしょうか。
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